本記事ではMXレコードに関して以下の内容を説明しています。
MXレコードの切替とは
MXレコード切替とは、お客様ドメイン宛てのメールをMailGatesサーバへ配送するために行うDNS上の設定変更です。お客様ドメインのMXレコードを既存メールサーバからMailGatesサーバに変更することで、お客様ドメイン宛てのメールがMailGatesに配送されるようになります。
MXレコード切替前の動作
- MX切替前は、外部メールサーバから送信されたメールをMAILGATES Σで受信できません。お客様ご利用のメールサービスにて受信します。
- MX切替前でも、MAILGATES Σにドメイン情報の登録時からMAILGATES Σの同一システム収容の他のお客様からご契約ドメイン宛にメールを送信した際に、MAILGATES Σを通過時にアンチウイルスやアンチスパム等の機能の影響を受ける可能性がございます。
※意図しないスパム判定の回避策として、環境作成時に許可設定を追加しています。 - MX切替後は、外部メールサーバから送信されたメールをMAILGATES Σで中継して、お客様ご利用のメールサービスに配送します。
MXレコード切替手順
注意事項
- 本作業は、お客様ご自身で行っていただく作業です。土日や夜間などユーザ影響の少ない時間帯にご実施いただくことをおすすめします。
- 通常の保守サポートは平日9:00~18:00までです。休日や夜間帯に電話待機やサポート対応を希望される場合は、有償作業として別途費用が必要です。費用については営業担当までご連絡ください。
- MXレコードの切替は、MAILGATES Σのアンチウイルス・アンチスパム機能を使用する場合に必要な作業です。
- Cloud Mail SECURITYSUITE のLite・Compact・Basicをご利用のお客様におかれましては、本作業はご不要です。Standard・Premiumをご利用のお客様、またはMAILGATES Σをご契約のお客様のみご実施ください。
- Cloud Mail SECURITYSUITE の ビジネス / 送信対策 / アーカイブ をご利用のお客様におかれましては、本作業はご不要です。
エンタープライズ / 受信対策 / 送受信対策 をご利用のお客様、またはMAILGATES Σをご契約のお客様のみご実施ください。
事前準備
-
Google Workspace:連携設定の「受信ゲートウェイ」の設定が完了していることを確認します。
Microsoft 365:Microsoft 365連携設定の「受信コネクタ」の設定が完了していることを確認します。
- MXレコードのTTL値を確認し、300秒より大きい場合は、切替当日の10日程度前までに300に変更します。
※TTL値の変更は、DNS側の設定です。具体的な手順につきましては、お客様ドメインを管理されているDNS管理会社様へご確認ください。
※DNSサービスによっては、TTL値の変更ができない場合がございます。
その場合はご変更いただかなくてもかまいません。
※TTLで指定された時間が経過するまでは、DNSでキャッシュとして保存された古いレコードが参照されます。TTLを短くしておくことで、早くキャッシュが破棄されることになり、MXレコード変更後に新しいMXレコードが参照されやすくなります。
※現在のTTL値は、Windowsのコマンドプロンプトよりnslookupコマンドを実行することによりご確認いただけます。> nslookup -debug -type=mx example.co.jp
example.co.jp
MX preference = 10, mail exchanger = mg.cybermail.jp
ttl = 1799 (29 mins 59 secs)
※切り替え後、10日程度経過し安定してメールの送受信が行われることを確認できましたら、1.で変更されたTTL値を元の値へ戻してください。
MXレコード切替当日の作業
- MXレコードを開通通知書記載のものへ変更します。
設定例1.) example.co.jp. 300 IN MX 10 mgf.cybermail.jp.※「example.co.jp」をお客様ドメインへ置き換えてください。
設定例2.) example.co.jp. 300 IN MX 10 mgp.cybermail.jp.
※SPFレコードについてはこちらをご参照ください。
※DNS側の設定です。具体的な手順につきましては、お客様ドメインを管理されているDNS管理会社様へご確認ください。
- MailGatesへadminでログインします。右上の「管理者画面に切替」を押します。
管理者モードでは、ドメイン全体に関わる設定が可能です。
-
メールセキュリティ > スパムフィルタポリシー > コンテンツフィルタ > 許可条件リスト へ移動し、「自ドメイン許可設定」を削除または無効化します。
※弊社サービス仕様上必須の設定項目となります
※本設定はMAILGATES Σの同一システム収容の他のお客様からご契約ドメイン宛にメールを送信した際に、MX切替前に意図しないスパム判定が発生することを回避するための初期設定です。
- 管理 > メール配送先管理 > メール配送先設定 へ移動し、
MailGatesから配送させるお客様の「メール配送先サーバー」、もしくは「xxx (ユーザ存在確認あり)」に変更します。
※サービス申し込み時、複数のメールサーバを指定された場合のみプルダウン表示します。
※プルダウン表示に候補が表示されない場合がございます。
候補が表示されない場合は、そのままの設定でご利用頂けます。
- 外部から送信されたメールをMailGatesを経由して受信できることを確認します。受信ログに記録が残っている場合、MailGatesを経由したと判断できます。
管理者モード > ログ閲覧 > 送受信ログ
- 必要に応じて「パスワード付きZIPファイルのウイルスチェック機能」を有効化します。
管理者モード>メールセキュリティ>ウイルス対策>暗号化ZIPメール
MXレコード切替後のよくあるご質問
- 外部ドメインからの全てのメールが、スパム判定されない
⇒手順3の「自ドメイン許可設定」を解除していない可能性があります。
- 外部ドメインから受信できない
⇒MXレコードの設定に誤りがないか再度ご確認ください。
- 外部ドメインからの全てのメールを、旧メールサービスで受信している。
⇒MXレコードの設定に誤りがないか再度ご確認ください。
⇒手順4の「メール配送先サーバー」設定が切り替わっていない可能性があります。
- 旧メールサービスのドメインからのみ受信できない。
⇒旧メールサービスの仕様によってはドメイン解約までは、
旧メールサービス内で内部配送される可能性があります。
- MAILGATES経由で送信したメールを携帯キャリアのみ受信できない
⇒携帯キャリア側で迷惑メールフィルタ設定やなりすましメール設定などを無効にしてお試しください。
- 配送テストを行ったが、MailGatesのログ閲覧に表示されない
⇒MailGatesのログの反映には時間がかかる場合がございます。
時間を空けていただき出力されるかご確認ください。