本記事ではMXレコードに関して以下の内容を説明しています。
MXレコード切替とは
MXレコード切替とは、お客様ドメイン宛てのメールをMailGatesサーバへ配送するために行うDNS上の設定変更です。
各メールサーバは宛先ドメインのMXレコードを参照し、配送先のメールサーバを決定します。お客様ドメインのMXレコードを既存メールサーバからMailGatesサーバに変更することで、お客様ドメイン宛てのメールがMailGatesに配送されるようになります。
MXレコード切替前の動作
- MX切替前でも、CYBERMAIL Σから自ドメイン宛てにメールを送信することは可能です。CYBERMAIL Σから送信したメールはCYBERMAIL Σで受信します。
- MX切替前でも、CYBERMAIL Σから外部ドメイン宛てにメールを送信することは可能です。
- MX切替前は、外部メールサーバから送信されたメールをCYBERMAIL Σで受信できません。旧メールサーバで受信します。
- MX切替前でも、CYBERMAIL Σにドメイン情報の登録時からCYBERMAIL Σの同一システム収容の他のお客様からご契約ドメイン宛にメールを送信した際に、CYBERMAIL Σを通過時にアンチスパム等の機能の影響を受ける可能性がございます。
※意図しないスパム判定の回避策として、環境作成時に許可設定を追加しています。 - MX切替後は、外部メールサーバから送信されたメールをCYBERMAIL Σで受信します。旧メールサーバでは受信できません。
mailerd ログ検索 について
[管理者画面]-[レポート]-[mailerd ログ検索]に、MXレコード切替前に既存のメールサーバ(旧メールサーバ)で送受信したメールの配送ログが表示される場合があります。こちらは、送信者または受信者ドメインがすでにCYBERMAIL Σを契約済みのドメインである場合に表示されます。
MXレコード切替手順
注意事項
- 本作業は、お客様ご自身で行っていただく作業です。土日や夜間などユーザ影響の少ない時間帯にご実施いただくことをおすすめします。
- 通常の保守サポートは平日9:00~18:00までです。休日や夜間帯に電話待機やサポート対応を希望される場合は、有償作業として別途費用が必要です。費用については営業担当までご連絡ください。
MXレコード切替前の事前確認
- CYBERMAIL Σへのアカウント登録が完了していることを確認します。
- MXレコードのTTL値を確認し、300秒より大きい場合は、切替当日の10日程度前までに300に変更します。
※TTL値の変更は、DNS側の設定です。具体的な手順につきましては、お客様ドメインを管理されているDNS管理会社様へご確認ください。
※DNSサービスによっては、TTL値の変更ができない場合がございます。
その場合はご変更いただかなくてもかまいません。
※TTLで指定された時間が経過するまでは、DNSでキャッシュとして保存された古いレコードが参照されます。TTLを短くしておくことで、早くキャッシュが破棄されることになり、MXレコード変更後に新しいMXレコードが参照されやすくなります。
※現在のTTL値は、Windowsのコマンドプロンプトよりnslookupコマンドを実行することによりご確認いただけます。 -
> nslookup -debug -type=mx example.co.jp
example.co.jp
MX preference = 10, mail exchanger = mg.cybermail.jp
ttl = 1799 (29 mins 59 secs)
※切り替え後、10日程度経過し安定してメールの送受信が行われることを確認できましたら、1.で変更されたTTL値を元の値へ戻してください。
MXレコード切替当日の作業
1. 開通通知書の「MXレコード」と「メール配送先サーバー」を確認します。
2. MailGatesへadminでログインします。右上の「管理者画面に切替」を押します。管理者モードでは、ドメイン全体に関わる設定が可能です。
3. 管理者モード >メールセキュリティ > スパムフィルタポリシー > コンテンツフィルタ > 許可条件リスト へ移動し、「自ドメイン許可設定」を削除または無効化します。※弊社サービス仕様上必須の設定項目となります
※本設定はCYBERMAIL Σの同一システム収容の他のお客様からご契約ドメイン宛にメールを送信した際に、MX切替前に意図しないスパム判定が発生することを回避するための初期設定です。
4. 管理者モード > 管理 > メール配送先管理 > メール配送先設定 へ移動し、1.で確認した「メール配送先サーバー」へ変更します。※弊社サービス仕様上必須の設定項目となります
※MXレコードの切替当日までは本設定を変更しないようにご注意ください。上記の設定を変更すると、「旧メールサーバ」ではなく「CYBERMAILΣ」でメールを受信します。
5. MXレコードを1.で確認した「MXレコード」に記載の値へ変更します。MailGatesの画面上の設定ではなく、DNS上の設定です。※4.の作業が完了してから行ってください。
【設定例1】開通通知書に「mg.cybermail.jp」と記載されている場合
【設定例2】開通通知書に「mgc.cybermail.jp」と記載されている場合
【設定例3】開通通知書に「mgk.cybermail.jp」と記載されている場合
※example.co.jp.にお客様ドメインを当てはめてください。
※Aレコードの変更は必要ありませんが、旧メールサーバの情報が登録されている場合は削除することをおすすめします。
※DNS側の設定です。具体的な手順につきましては、お客様ドメインを管理されているDNS管理会社様へご確認ください。
6. 送信ドメイン認証の設定をします。詳細は下記リンクをご参照ください。
SPFレコードの設定
DKIM署名の設定
DMARCレコードの設定
7. 外部メールサーバからお客様ドメイン宛てにメールを送信し、CYBERMAIL Σで受信できることをご確認ください。
MXレコード切替後のよくあるご質問
- 外部ドメインからの全てのメールが、スパム判定されない
⇒手順3の「自ドメイン許可設定」を解除していない可能性があります。
- 外部ドメインから受信できない
⇒MXレコードの設定に誤りがないか再度ご確認ください。
- 外部ドメインからの全てのメールを、旧メールサービスで受信している。
⇒MXレコードの設定に誤りがないか再度ご確認ください。
⇒手順4の「メール配送先サーバー」設定が切り替わっていない可能性があります。
- 旧メールサービスのドメインからのみ受信できない。
⇒旧メールサービスの仕様によってはドメイン解約までは、
旧メールサービス内で内部配送される可能性があります。
- CYBERMAILΣから携帯キャリア宛のテストメールを受信できない
⇒携帯キャリア側で迷惑メールフィルタ設定やなりすましメール設定などを無効にしてお試しください。
- 配送テストを行ったが、MailGatesのログ閲覧に表示されない
⇒MailGatesのログの反映には時間がかかる場合がございます。
時間を空けていただき出力されるかご確認ください。